岐阜県飛騨地方で作られていた千巻(せんまき)のボウルかと思われます。
千巻とは、ヒノキなどの木材を桂向きのように薄く剥ぎ、テープ状にした線材を固く巻き成形する技法。
非常に軽く、無垢材を切り出すのとはまた違ったエコな手法。
今の時代にこそ求められる製造方法のようにも思えますが、残念ながら後継者がおらず途絶えた工芸品の一つ。
良く似た製法では青森のBUNACO(ブナコ)がありますが、その前身とも考えられます。
▲千巻と呼ばれるだけあって、テープ状の線材が巻かれた姿は他にはない面白みがありますね。
季節の果物も載せたり、トレイのように携帯や鍵など日用品を保管するのにも便利だと思います。
内側はナチュラル、外側は赤茶色と塗り分けされており、表情を加えています。