九谷焼のべ―ス。
天保四年開窯の松雲堂松本佐瓶を曾祖父に、久谷研究の第一人者とされる松本佐太郎を祖父に持つ伝統久谷の家柄に生まれた松本佐一。
分業が基本の九谷焼窯元の家に生まれますが、後に作家へ転身。
伝統に敬意を払いつつ、後追いはしたくないと自己の世界を確立するために創造を続け、その結果、形も色彩も文様も何かに囚われることのない斬新な作品を生み続けることになります。
九谷焼きの世界では異才と称されることもある氏ならではの作品ではないでしょうか。
2020年8月御年90歳となる氏の作品「陶彩革新の系譜-松本左一展」が、吉野工芸の里文化交流サロン鶉(うずら)荘で開かれたそうです。
器にとどまらず、JR金沢駅の陶壁「百花繚乱(ひゃっかりょうらん)」、石川国体でかがり火をともした炬火(きょか)台などの大作も手掛けた作家の作品を見ること、手にする機会があるのはうれしいことですね。
経年変化・スレ・小キズがありますが、大きく目立つダメージは見受けられません。
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