三重、熊野古道近くに窯工場があった御浜焼きのフラワーベース。
1959年に創設された窯では当初赤みがかった陶土が欠点とされましたが、
発想の転換で特徴的な土で味わいのある焼き物を作ることになり、
釉薬の開発も手伝って、特徴的な御浜焼きが出来るに至りました。
残念ながら、御浜窯は2006年に閉じられ、現在御浜焼きの製造はされていないようです。
御浜焼きとして、代表的なのは熊野灘の海の色を思わせるブルーですが、
那智黒石のような美しさを持つ黒を基調とした御浜焼きもあり、艶やかで豊かな表情が特徴。
こちらは後者、那智黒石のような美しさを持つ黒を基調としたフラワーベース。
底と口の形は円形ですが、立ち上がると四角柱に変わるためひねられた側面は長方形。
そこから口にかけてまた円形に戻る変則的なフォルムです。
柔らかなフォルム、ブラウン、グレーの差し色も相まって落ち着いた印象の花器です。
サイズ違いもあります!
*No.10330「フラワーベース:御浜焼き」高さ18.5cm
経年変化・スレ・小キズがありますが、大きく目立つダメージは見受けられません。
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